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スリランカ 10

汽車に乗って内陸部へ。

向かった先は カンダラマホテル。

バワにとって唯一の山中にある、全長1kmの巨大なホテル。

大きな岩を抱えるように建ち、ところどころに、

岩がそのまま、建築にむき出し、現れています。

理性(建築)でおさえることができないで、野性(自然)があふれ出している様。

秩序が混沌に襲われている様。

外観。つたで外壁を緑化しているのですが、

さすが、熱帯の植物。力強く、建築を侵食し始めています。

どこからが建築でどこからが自然なのかわかりません。

室内から見るとこんな感じ。湖を臨む景色も見えません。

カンダラマホテルを、「野性に挑む、前線基地とそのなれの果て。」と

とらえると(ラピュタのよう。)

とてもシュールな光景なのに、

(誰も住まなくなったラピュタに対して)

宿泊客の楽しそうな笑顔の数々は

未来の暮らしを見ているようです。

(どうしようもないから、笑うしかないこと、

そして、なぜ、どうしようもなかったかを 忘れ、笑いだけが残る。)

緑化のディテール。バワはどこまでわかっていたのでしょう。

室の平面スケッチ。テレビが置いてある什器がすばらしかったです。

建築はまずはじめに、敷地を求めます。

私たちは建築にさまざまな種類の欲望を詰め込み

楔(くさび)を打ち付けます。

しかしながら、

敷地には面々と受け継がれてきた、彼らなりの思いがあります。

カンダラマホテルにとっての本当のクライアントは敷地です。

敷地が人間に伝えたい思いをバワがとらえたのです。

建築の向こう側に見えるもうひとつの思い。